データの出典と作成方法

このサイトの数値がどのデータから、どういう計算で出ているかをすべて書いています。 数字だけを見て判断できないよう、前提と限界も併記しています。

出典

データ提供元
不動産取引価格情報・成約価格情報 国土交通省 不動産情報ライブラリ
社会・人口統計体系(人口・世帯) 総務省統計局 e-Stat
全国地方公共団体コード 総務省

出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」(https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)を加工して作成

市区町村の名称・コードは総務省 全国地方公共団体コード(2026-08-26 時点)に基づいています。 取引価格データの最新期は2026年第2四半期です。

元データはどういうものか

国土交通省の「不動産取引価格情報」は、不動産の登記を行った人に対するアンケート調査の回答をもとに、 実際の取引価格を集めたものです。2005年第3四半期から四半期ごとに公表されています。 2021年以降は、宅地建物取引業者から報告される「成約価格情報」も加わっています。

個人が特定されないよう、元データの段階で次の加工がされています。 所在地は町丁目までで、番地は含まれません。 面積は一定の単位で丸められ、2,000㎡を超えるものは「2,000㎡以上」とまとめられます。 取引価格そのものも、有効数字が丸められています。

このサイトでの集計方法

中央値を使っています

各指標は平均値ではなく中央値です。不動産価格は分布が右に大きく裾を引くため、 少数の高額取引で平均値が実感から離れてしまいます。中央値であれば、 「ちょうど真ん中の取引はいくらだったか」がわかります。

㎡単価の求め方

元データに㎡単価が入っているのは土地の取引だけです。 中古マンションと一戸建てには入っていないため、 取引価格 ÷ 面積で計算しています。

ここで使う面積は種別によって中身が違うので、単価の意味も変わります。

種別面積の中身㎡単価の意味
中古マンション専有面積 住戸1㎡あたりの価格。一般的な「マンションの㎡単価」と同じ
一戸建て土地の面積 建物込みの総額を土地面積で割った値。土地だけの単価ではない
土地土地の面積 土地1㎡あたりの価格

一戸建てだけ性格が違う点に注意してください。同じ地域で一戸建てと土地の㎡単価を比べると、 一戸建てのほうが高く出ますが、これは建物の価値がぶんの上乗せです。 土地そのものの相場を知りたい場合は、土地のページを見てください。

面積が「2,000㎡以上」のように数値でない取引は、単価を計算できないため集計から外しています。

改装の有無

元データには「改装済み」「未改装」の別が記録されている取引があります。 当サイトでは、両方が5件以上そろっている場合にかぎり、それぞれの中央値を並べています。 記録が無い取引も多いため、どちらにも入らない取引があります。

この2つを比べると、多くの地域で改装済みのほうが㎡単価は低く出ます。 実際に掲載対象の120市区町村で確かめたところ、80市区町村で改装済みのほうが低い結果でした。

これは改装によって価値が下がるという意味ではありません。 もともと古い物件や状態のよくない物件ほど、手を入れてから売り出される傾向があるためです。 つまりこの比較は改装の効果を示すものではなく、 改装が必要だった物件と、必要なかった物件の差を見ていることになります。 築年数などの条件をそろえて比べていないので、改装したらいくら上がるかはこのデータからは分かりません。

成約価格情報は使っていません

国土交通省が公表しているデータには、実は2つの系統が混ざっています。

  • 不動産取引価格情報(2005年〜)— 登記した人へのアンケートにもとづく
  • 成約価格情報(2021年〜)— 宅地建物取引業者からの報告にもとづく

当サイトは前者だけを使っています。 両者は㎡単価の水準が系統的に違い、後者のほうが2割ほど低く出るためです。

混ぜるとどうなるか。東京都の中古マンションで実際に計算すると、 2020年85.0万円/㎡ → 2021年80.0万円/㎡ と下落したように見えます。 ところが取引価格情報だけで見ると同じ期間は 85.0 → 90.0万円/㎡ の上昇です。 見かけの下落は、2021年に性格の違うデータが加わったことによるもので、相場の動きではありません。

20年分の推移を一貫した基準で見せることを優先し、片方に統一しました。 除いても掲載基準を満たす市区町村はほとんど減りません(実測で0〜4%)。

集計から除いている取引

調停・競売、関係者間の取引、瑕疵のある物件、古屋付き土地、隣地の買い増しなど、 取引の事情欄に特殊な事情が記載されているものは除いています。 これらは市場での通常の売買価格を表さないためです。 農地・林地も、住宅用不動産の相場とは別物なので対象外です。

掲載を見送る基準

取引件数が少ないと中央値は簡単に上下します。そのため次の基準を設けています。

  • 直近1年の取引件数が30件未満の市区町村は、ページを作成していません。
  • 年間の取引件数が5件未満の年は、推移グラフにも表にも表示していません。
  • 築年数別・面積別などの区分も、5件未満の区分は中央値を出していません。

つまり「掲載がない=取引がない」ではなく、「安定した数値を出せるだけの件数がない」という意味です。

前年比の計算

前年比は、直近4四半期の㎡単価中央値と、その1年前の4四半期の中央値を比べたものです。 単一の四半期どうしを比べると振れ幅が大きくなるため、1年分をまとめています。

ただし前年比を出さない場合があります。 ㎡単価は面積が大きいほど下がるため、取引された物件の面積構成が変わるだけで、 相場が動いていなくても中央値は大きく上下します。

実例を挙げます。埼玉県東松山市の土地は、取引された土地の中央値面積が 530㎡から265㎡へ半分になった年がありました。 このとき㎡単価の中央値は+360%と計算されますが、 これは値上がりではなく、小さい土地の取引が増えただけです。

そのため当サイトでは、中央値面積が前年から25%を超えて動いた場合は前年比を表示しません。 該当する場合は「—」と表示し、その理由を併記しています。 掲載対象で実際に非表示になっているのは、土地で22%、一戸建てで9%、中古マンションで1%です。 マンションは専有面積のばらつきが小さいため、ほとんど影響を受けません。

築年数の扱い

元データの築年は和暦(「平成15年」など)で入っています。これを西暦に変換し、 取引が行われた年との差を築年数としています。「戦前」と記載されているものは築年数不明として扱います。

人口・世帯のデータについて

取引価格だけでは、その地域がどういう場所なのかがわかりません。 同じ㎡単価でも、人が集まってきている街と、20年で人口が3割減る見込みの街では意味が違います。 そのため各市区町村のページに、総務省統計局「社会・人口統計体系」から次の指標を併記しています。

指標調査更新
総人口・世帯数・年齢構成・昼夜間人口比率国勢調査5年ごと
人口の推移グラフ住民基本台帳毎年1月1日時点
転入者数・転出者数住民基本台帳人口移動報告毎年
2030年・2040年の推計人口日本の地域別将来推計人口不定期(最新版を使用)

高齢化率は「65歳以上人口 ÷ 総人口」、年少人口比率は「15歳未満人口 ÷ 総人口」で計算しています。 昼夜間人口比率は「昼間人口 ÷ 夜間人口 × 100」で、100を大きく超えるほど、 住んでいる人より働きに来る人が多い地域です。

将来推計人口は予測ではなく、現在の傾向が続いた場合の計算結果です。 大規模な開発や政策で実際の人口は変わります。目安として見てください。

このデータでわからないこと

  • 個別の物件がいくらで売れるか。あくまで地域の分布を示すものです。
  • 建物の状態やリフォームの有無。データには反映されていません。
  • 直近数か月の動き。公表は取引の数か月後になるため、最新の相場より遅れます。
  • 取引されなかった物件。売れなかった物件の価格はこのデータに入りません。

更新のタイミング

元データは四半期ごとに公表されます。公表を確認しだい取得し、集計を作り直しています。 各ページのデータ更新日はフッターに表示しています。